孤独のランナー


ゴールの見えない道を走り続けてきた5年間。区切りとしてデビューという一区切りを手に入れることができても、彼らはまた新しい道を走り続けなければならないのです。それはきっと彼ら自身よくわかってることだと思うけど。でも、新しい道こそがゴールのない道なんです。ゴールを見つけてそこに向けて走るということは、そこで彼らの歩み、疾走が終わるということです。彼らが納得がいって、その時その時の彼らが持てる最大限の力をずっと発揮し続けていかなければ、彼らはそこで終わってしまう。だからこそ、焦らずに走ってほしい。孤独の疾走はつらいけど、誰かと走ると、苦しいけれどとても大きなパワーを生み出すんだと思う。それは人の強さとかそんなもんじゃなく、誰かがくれるパワーを誰かに与え、返すということ。順位は競うものじゃなくて、永遠に並走するということ。手紙でのかめたんのじんくんへの返答を見て、並走とは彼らそのまんまの姿なんだと思いました。目標の無い疾走はつらいけど、誰かが疲れて歩調を緩めた時、前を行く誰かは開いた距離を縮めるように立ち止まって。誰かがつまずいて膝を付いたとき、誰かがその腕を引っ張り上げて。そうやってずっと、同じ道を走っていくのだろう、と。その姿を逸らさずに見ていたいな、と。改めてそう思ったのでした。周りに渦巻く思惑なんか何処吹く風で、彼ら等身大のまま、自然体でチャリティと向き合う姿はとても清々しく誇り高かった。どうかそのまま。風を切って走ってほしい。